第1章 生命保険の基礎知識と保険会社

【2023年版】60分完結「生命保険一般課程試験」直前対策

第1章は、生命保険の基本的なお話からスタートします。
これまでご自身で生命保険を契約したことのある方や、自動車保険に加入している方であれば、さほど抵抗なく受け入れることのできる内容だと思います。

しかし、まだ年齢的にお若く、ご自身の保険もご両親が加入してくれた保険を名義変更して、そのまま保険料の支払いを引き継いでいる方にとっては馴染みの薄い内容と言えるでしょう。
特に「保険用語」と呼ばれるものはどれも同じように見えて頭を悩ますかもしれません。

でもご安心ください。
この章では、この先テキストを読み進めていく基本的な生命保険の知識(保険用語)を確認します。
また、知ってる方にとってこの第1章は復習の対象にする必要はないので、勉強時間を苦手な単元に配分するようにしましょう。

それでは早速学習を進めましょう。

生命保険の基本中の基本となる考え方

顧客夫婦の相談に乗る生命保険営業担当者
お客様のお話を丁寧に聞くことは大切な仕事

それでは生命保険のごく簡単な歴史から触れていきましょう。

生命保険は明治時代に1万円札でおなじみの福沢諭吉が欧米の制度を持ち込みました。
この時、福沢諭吉が感銘を受けたお互いに助けあうという意味の“相互扶助”という考え方が保険の基本的な精神となっています。
そのため保険というものは、大義名分として公平、平等、公共性といった考え方をことのほか大切にします。

これが生命保険の大前提です。

つまり保険の販売に携わる人はこれらの公平、平等、公共性を心構えとして、誠実でマナーある法令を遵守した販売活動が大切ということになります。

また保険の営業に携わる人々を、最近では保険のセールスといった呼び方をすることが少なく、会社によっていろいろな呼び方がありますが、一般的には『ライフコンサルタント』と呼ばれます。

さて、以上を踏まえて試験に出るポイントを整理すると、生命保険の仕事は公平、平等、公共性を重視するため試験問題の選択肢に、“公平に保険料を負担する”とか、“公共性を重視する”など肯定的な言葉が使われている時は、その選択肢はほぼ正解です。

最後に最も基本的な保険用語を5つ整理します。

覚えよう!しっかりマスターしたい5つの基本用語
1.保険契約者:保険会社と保険契約を結び一切の権利(請求権など)と義務(保険料支払い)を持つ人
2.被保険者:生命保険の対象となっている人
3.保険金受取人:契約者から保険金の受取りと指定されている人
4.保険料:保険会社に支払うお金のこと
5.保険金:万一の際または満期時に保険会社から受け取るお金のこと

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文章問題になると保険金と保険料がごちゃごちゃする人がいます。そんな時は”保険金殺人”って言葉を思い出すとわかります。受け取るお金=保険金、受け取る人=保険金受取人。

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生命保険の種類と保険会社の種類

生命保険の種類

CMで各社いろいろな商品があふれているように見える生命保険ですが、その基本骨格はシンプルで大別すると次の3種類しかありません。

これは基本的な考え方の部分なので、業務として目にすることは少ないですが、試験には出る部分なので覚えてしまいましょう。

この3種類は簡単なので一読で覚えてください。

覚えよう!生命保険の基本形は次の3種類。
1.死亡保険:一般的な生命保険。被保険者が死亡・高度障害に保険金を支払う。保険期間が一生涯の終身保険、保険期間が10年など一定期間の定期保険

2.生存保険年金保険貯蓄保険。契約してから一定期間被保険者が生存していた場合に保険金を支払う。

3.生死混合保険:[1]と[2]を組み合わせた保険。代表的なものは養老保険。被保険者が保険期間中に死亡・高度障害の場合は死亡保険金、保険期間満了まで生存した場合は生存保険金が支払われる。

さらに生命保険には応用型として変額保険というものがありますが、これは運用実績に応じて保険金が変動する保険です。
これは生命保険一般課程試験では覚えなくてもOK!です。

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死亡したら支払われる死亡保険、無事に満期を迎えたらもらえる生存保険。そのハイブリットの養老保険。簡単でしょ?

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保険会社の種類と特色

保険会社には、株式会社相互会社の2通りあります。

株式会社は一般に馴染みのある会社携帯なので、説明は割愛しますが、
相互会社というのは “相互扶助” を目的に契約者が財産を寄せ集めて運営する保険事業だけに認められている会社形態です。

また、保険会社は安定的な経営が求められるので、保険以外の事業の兼業は禁止されています。

保険会社は、保険業法という法律で規制され監督官庁は金融庁となっております。

保険料の計算方法に関する基礎知識

公平な保険料負担のための「収支相当の原則」

保険料は収支相等の原則によって計算されています。
これは契約者全体が保険会社に払い込む保険料の総額と保険会社が受取人全体に支払う保険金の総額が等しくなるように保険料を決定するということです。

例えば、40歳の男性1000人が全員同じ2000万円の死亡保険を契約したとします。

・40歳男性の予定死亡率を1000分の2とした場合、死亡保険金総額は2000万円×2(人)=4000万円

・これを契約者全員で公平に負担するので、一人あたりの保険料は4000万円÷1000(人)=4万円

これが収支相等の原則であり、保険料計算の基礎となります。

ただ実際の保険料計算には、この予定死亡率(年齢・性別による死亡率)以外に、予定利率(保険料の運用によって得られる利率)と予定事業費率(保険会社の事業経費の割合)を勘案します。
※ちなみに保険料は予定利率によって、名目上あらかじめ一定の利率で割り引かれています。

死亡率の算定に使われる確率を『大数の法則と言います。
これは数多くの経験を集めると一定の法則があるということで、学生時代に習ったサイコロを振り続けると6つの面の出る確率が同じになるという確率論の話と同じです。

純保険料以外の保険料

保険料は「収支相当の法則」に基づき算出される純保険料(将来の保険金支払い財源)と付加保険料(事業経費)に大別されます。

純保険料は予定死亡率と予定利率を基礎として計算し、付加保険料は予定事業費率を基礎として計算します。
純保険料の中から積み立てる将来支払うべき保険金の財源を責任準備金といい、これは契約者全体の共有準備財産です。

保険会社の財務状況の健全性を表す数値に『ソルベンシー・マージン比率』という指数があり、これが一定の下回った場合には、内閣総理大臣による是正措置がとられます。

また、保険会社の経営が厳しく、事業の継続が困難になった場合には予定利率の見直しを行うことができ、これによって保険料が高くなったり、満期保険金が少なくなったりします。

さらに万一保険会社が破綻した場合には、生命保険契約者保護機構により責任準備金の90%まで補償されます。

余剰金と配当金

契約者から集めた保険料は、保険会社が共有の準備財産として①安全性、②収益性、③換金性(流動性)、④公益性を原則に管理・運用します。

運用先としては(1)株式や公社債といった有価証券や、(2)貸付金、(3)不動産があります。

余剰金とは保険料計算の基礎である①予定死亡率、②予定利率、③予定事業費率の3つが予定数値と差益があった場合に生じる利益のことで、それぞれ①死差益、②利差益、③費差益と言い、これらを余剰金の3利源といいます。
運用した保険料は契約者の財産なので、差益のあった場合は保険会社は契約者に配当として還元します。配当のある保険を有配当保険といい、利差益のみを配当の原資とする保険を利差配当付き保険と言います。また配当の分配を行わない保険を無配当保険と言います。無配当保険は有配当保険よりも保険料は割安です。

生命保険の配当金は、預貯金の利息や株式の配当とは本質的に異なります。有配当保険には、毎年配当型、3年ごと配当型、5年ごと配当型などがあり、毎年配当型で契約後3年目から、5年ごと配当型の場合、通常契約後6年目から5年ごとに支払われます。

試験によく出る数字の整理

最後に数字の整理です。これらの数字は必ず試験にでるので頭に入れておいて下さい。

平成30年の簡易生命表で男性の平均寿命は約81歳女性は約87歳。各年齢の人が将来平均してどのくらい生きられるかという年数を平均余命といい、0歳の平均余命を『平均寿命』と言います。

世代別の死因は、20代は①自殺、②不慮の事故、③ガン(悪性新生物)がTOP330代は2位と3位が入れ替わります。40代は①ガン、②自殺、③心疾患がTOP3で、50代は①ガン、②心疾患、③脳血管疾患がTOP3となります。
40代までは自殺がTOP3の一角を占め、50代ではTOP3は外れるものの4位、切ないですね。

ここで糖尿病などの生活習慣病を死因に挙げる問題がたまに出題されますが、生活習慣病は直接死因とはなりません。 間違えないように気をつけて下さい。

生命保険の世帯加入率は9割を超えているものの、そのうち5割の人は自分の保険内容に満足していない。また、生命保険加入の目的は、①医療費・入院費のため ②万一の際の家族の生活のため ③葬儀代 ④老後の生活に備えてとなっています。

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このページはブックマークしておいて試験直前に見直して、数字死因は試験ギリギリに暗記することをお勧めします。

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数字の整理ができたら次の学習に移りましょう。

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主人公は思うように成績の上がらない保険営業。 大量解約で追い詰められたときに出会ったタクシー。 そして気づかされた人生にとって大切なこと。 同じ仕事の主人公への共感からの物語への没入感が秀逸。
運はいいか悪いかで表現するものではない。
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